熱帯に棲むアリから学ぶサバイバル術

今日8月9日は長崎で原爆が落とされた日ですね。
戦争は嫌ですが、規模を問わなければ戦いはどこにでも存在するものです。
例えば、都会にいると人と人との争いがあります。
身内や友達とのちっぽけな口喧嘩から、
スポーツにおける競争だって言い換えると戦いのようなものです。
じゃぁ農場に行けば争いはないか?

農場でも争いはあります。自然界での競争があります。
喰ったり喰われたり、襲ったり襲われたり。
人間同士なんてまだ可愛いもんです。言葉が通じますからね。
人との戦いとは違って大抵戦う相手は口のきけない生き物です。
私も常々農場で敵対視している生き物がいます。

それは

アリ

これがフツーの黒いアリじゃなくてですね、茶色くてデカいアリなんです。
農場ではとうもろこしの葉やマンゴスチンの木、柑橘系の果樹にうじゃうじゃコロナイズしています。
農作業しているといつの間にか服の下にコソコソ入り込んで背中を噛んだりうなじを噛んだり。
これが噛まれると結構痛いんですよ(・ω・`)
時々ジーンと感じて寒気を覚えます。
一匹噛んできたと思ったらいつの間にかいっぱい体中を這っていたりしてそれがわかるともう悲惨です。追い払うのが大変です。ちょっとした災害です。

最近日本でもヒアリという毒性のあるアリが日本各地の港周辺で見つかっているということもあって、毒性がないかどうかもちょっと心配…(・_・;)


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いい機会なので熱帯に棲むこの茶色いアリの生態について調べ、とうもろこしやマンゴスチンの木にコロナイズしている理由を考えてみました。

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茶色いアリの正体は?

調べた所、農場にいる茶色くてデカいアリの正体はツムギアリと思われます。

別名ウィーバーアント(Weaver ant)、グリーンアント(Green ant)とも呼ばれています。オーストラリアにも生息しています。

ツムギアリは幼虫に出させた糸を使って木の上に葉を丸めてくっつけ、直径15〜20cmほどの巣を作ります。

自分の子どもに糸を出させて巣を作るという、利用できるものはなんでも利用する精神がツムギアリの強さを表していますねw

性格は非常に獰猛かつ攻撃的で、自分よりも大きいトカゲすら捕まえられるようです。

敵や獲物を攻撃する際は尾端から毒腺でギ酸を主成分とする毒を分泌・噴出します。一歩間違って巣を妨害した日には、大量のツムギアリが出てきて噛みつき&毒でやられて非常に痛い、とのこと。
このギ酸には毒性があるみたいですが、皮膚への危険性は低そうです。
ただし、目に入った場合は注意です。

熱帯のアリは木に巣を作る

このツムギアリは農場内のとうもろこしの葉や、マンゴスチンの木、レモンのような柑橘系の果樹にもコロニーを作っています。
そもそもアリって土の中に巣を作る生き物というイメージがありませんか?
土の中に巣があるとスコールのような大量の雨が降った際に巣が崩れやすいので、熱帯地域に生息するアリは木の上に巣を作る傾向があるようです。
それならマンゴスチンや柑橘系の果樹に巣を作るのもうなずけますね。

じゃぁとうもろこしは…?
とうもろこしは木じゃないし収穫したら枯れちゃうからすぐに巣も潰れちゃうじゃん…?

アリはアブラムシの甘露が好物

一般的にアリはアブラムシの出す甘露(排泄物)を好むそうです。
農場でも育てているとうもろこしにアブラムシがとまっていたのを何回か見かけているのでそのアブラムシが出した甘露につられてツムギアリがやってきた可能性がありそうですね。
アブラムシは植物の茎、花、果実から甘い汁をちゅうちゅう吸ってしまって挙句の果てにウイルスも媒介したりするので植物にとっては天敵。
そもそもアブラムシが栽培作物に寄ってくる理由の多くは窒素過多が原因です。
窒素成分が多いと葉で合成されるアミノ酸が過多になり、アミノ酸が大好きなアブラムシが寄り付いてくるとのこと。
確かにツムギアリがコロナイズしていたとうもろこしの葉は濃ゆい緑色をしていました。やはり窒素過多だったのかもしれません。
とうもろこしが植えてある土壌と与えていた有機肥料の栄養成分を見直してみる必要がありそうですね。

ツムギアリは基本小さい虫を食べる。
アブラムシも吸収できる窒素分が少ないと甘露が甘くならないからそうなるとアリも普段は共存するアブラムシを食べてしまうらしい。
厳格なギブアンドテイクの関係ですね(´・ω・`)
そうやってアブラムシ以外にも葉を食べる虫から植物を守ってくれるけど、アブラムシの天敵であるてんとう虫まで追い払ってしまうという。
とうもろこしの敵なのか味方なのかようわからんアリですね…

Photo by Dominique Knobben on Unsplash

ツムギアリの巣とアブラムシの関係性は?

ツムギアリにコロナイズされたとうもろこしはあまり立派な実をつけることはなかったように感じます。
アブラムシの甘露を吸って手遅れのとうもろこしにコロナイズしたのかもしれませんし、もしかしたら別の原因でとうもろこしが甘い蜜のようなものを出してしまってツムギアリがコロナイズしたのかもしれません。
とうもろこしはとうもろこしでもスイートコーンだったからなぁ(´・ω・`)
ツムギアリはとうもろこしや芋すらも食べてしまうそうです。

しかし植物の中にはこの甘いものに惹かれてやってくるツムギアリの特徴を利用して葉を守ってもらうように利用しているのもあるみたいです。

柑橘系の果樹においてもツムギアリは害虫駆除にも使われているということなので、自然栽培マンゴスチンも自分の力でツムギアリを味方につけて喰われないように防衛しているのかな?(゚∀゚)
でもマンゴスチン収穫中に背中を噛んでくるのは勘弁してほしいなぁ…(´・ω・`)

Photo by Henry Be on Unsplash

まとめ

マンゴスチン収穫は常にツムギアリとの戦いです。
敵を理解すべく今回はツムギアリについて調査・考察をしました。
見方によってはツムギアリは益虫にも害虫にもなり得るんですね。
そもそも生き物に良し悪しなんてないのでしょう。

農業は自然への理解なしには成り立たないので
身近なところから生態系への理解を少しずつ進めていきたいですね(*´ω`*)