[初心者向け]韓国式自然農法とは?基本的な考え方をまとめてみたよ

今回は久しぶりに農業なお話。
農法にはさまざまなものがあります。
慣行農法、有機農法というはメジャーな分類方法ですが、
細かくみていくと有機農法の中でもやり方がたくさんあって細かく枝分けれしているのが現実です。
自然農法も厳密に言うと有機農法とは違ったりします。

さて、ではこのブログでもよく取り上げる
マレーシアのNatural Tropical Farm。

Natural Tropical Farmで実践しているのは自然農法の中でも韓国式自然農法と言われているものです。

日本の自然農法の影響を受けているところはありますが、やはり少し異なります。
日本語ではあまり韓国式自然農法についての情報が少なかったので、
今回は自分の中でのおさらいも兼ねて、韓国式自然農法について簡単にまとめてみました。

韓国式自然農法とは

韓国式自然農法(Korean Natural Farming.: KNF)とは、除草剤や殺虫剤を使わずに高収量を生み出す肥えた土壌を作る細菌真菌線虫および原生動物といった土着微生物(Indigenous Microorganisms : IMO)を利用します。土の健康状態を改善して粘土性や耕起性、構造を改善し、たくさんのミミズを寄せ付けます。韓国式自然農法は排水を出さずに臭わない養豚や養鶏をすることも可能です。この実践は30カ国以上に広がっており、個人や商業的な農場でも用いられています。

引用元: https://en.m.wikipedia.org/wiki/Korean_natural_farming

自然農法というだけあって、殺虫剤や除草剤を使わないのはもちろんなんですが、韓国式自然農法の特徴は微生物や土を大切にしているところであると感じます。

歴史的背景

韓国式自然農法は韓国の趙漢珪(ちょうかんけい、チョー・ハンギュ、Cho Han-kyu)が始めた自然農法の1つです。

趙漢珪は1935年に韓国京畿道水原に生まれ、地元の高校を卒業後農業に従事し、1965年農業研修生として来日、3年間日本の土着農業について学んだ。特に、幸福会ヤマギシ会の創始者・山岸巳代蔵、祈祷師・柴田欣志、栄養週期理論の提唱者・大井上康の論理や実践から多くを学んだという。

韓国へ帰国して、キムチをはじめとする発酵文化などの先人の知恵を綜合して現代農業に生かせるような「韓国式自然農法」を志した。これは土着微生物を採取・培養し、自家製農業資材を作って応用を目指そうとするものである。

引用元: https://ja.m.wikipedia.org/wiki/韓国式自然農法

歴史的背景を見てみると、韓国式自然農法の創始者、趙漢珪が師事した人は何となく宗教かっているような…まぁ自然農法って割と宗教っぽいところもあるのですが。
しかしながらキリスト教における神や、イスラムにおけるコーランとは異なり、韓国式自然農法には「コレを信じなさい」というものがあるわけではなく、必要なものは周りにあるもので調達でき、自分で作ることができるという考え方であり、何かに依存しないようにするという考え方が根本的にあります。そのため他者を理解・尊重し、地域性や周りに合わせて実践していくという姿勢が大切となります。

韓国式自然農法の考え方

自然の摂理に従うこと

農業は人間の知恵と労働を太陽光や空気、土、水といった自然の要素と合体する過程です。
私たちは自分たち人間と同じように植物や動物や他の生命体や環境を尊重する必要があります。全ての生命には役割があり、他者の役割を尊重し、自分と他者は切り離すことのできないものであることを理解することです。

必要なものは身の回りにある

食料を生産するために必要なものはいつもあなたの周りにあります。
自然の働きは奇跡なのです。未開の森はより濃厚に育ち、土は微生物や有益な生き物がいて豊かになります。自然農法の1番ベストな実践方法は自然の摂理を観察することです。

過程を楽しむこと

過程とは結果よりも大切なものです。本物の農業生産者は過程を楽しみ、生命を信じ、尊重することができます。農業生産者は全ての作物や家畜、全ての生物に対し親のような愛情を注ぎます。これが本物の農業生産者なのです。自然農法は家畜や作物の内面にある可能性を見出だし、その可能性を最大限引き出すように努めるのです。

頭の中を空っぽにすること

自然農法は農業生産者に、自身の知識を捨てるよう勧めます。自然農法を信じるのです。
例えば、耕された土から植物を引き抜くと、根が出てきます。
耕されていない土から植物を引き抜くと、茎が折れてしまいます。
どちらの植物が強いのでしょうか?
自分自身をゼロの位置に身を置くと、現実を見ることができるようになります。作物や家畜、微生物、太陽光、空気、水そして土の可能性に注目するのです。
判断をする前に自分を空にし、花が咲く前の根を見てみることです。

お互いに助け合いをさせること

農業生産者は全ての生命の間のヘルパーとなります。
成長するのは植物、鶏、豚自身であり、農業生産者が成長させるわけではないことを覚えておかなければなりません。彼らの役割は彼らに任せておくのです。
もし除草が辛いなら、雑草たちに競争をさせましょう。有益な面をもつ雑草もあるのです。

自然農法でのインプットとアウトプット

自然農法は独自のインプット、応用、実践、栄養サイクル理論などがあります。
自然農法では農業に必要なものを自分で作り出す必要があります。私たちは自分の生産物を低コストで生産することができるのです。

全ての自然農法のインプット原料は自然の原料からできています。これらは環境にも優しく安全です。
例えば主なインプット原料は玄米酢、ブラウンシュガー、緑の雑草、動物の骨、卵殻、魚の糞尿、米わら、腐葉土、家畜の糞尿、赤土、落ちたもしくは収穫された果実、生ゴミなど。自然農法では、環境を壊し消費者の健康を脅かす殺虫剤、除草剤、殺菌剤を使用しません。

家畜に関しては、自然農法はほぼ革命的とも言えます。
臭い匂いがせず、糞尿処理が不要で、エネルギーを節約し全ての糞尿や生ゴミが再生され、リソースとして変換されます。

周囲にあるものは最高のパフォーマンスを生み出すのです。
自然農法は低コストでより多くのものを生み出すと言うことが自然農法の最大の強みの一つです。低コストと言うのは自家製の当然の結果です。あなたの土地でIMO(土着微生物)を作るということは、卵殻などから自然のカルシウムを作るということです。
自然農法は高い投資ではなく低コストで利益を追求するという思考の変化であります。
作物や動物たちはより健康であるため、収穫・生産の期間は延長されます。

化学物質残渣がなく健康的な植物と家畜から生産物ができると、自然に結果は質の良いものとなります。
質と栄養素の研究では、自然農法の生産物は慣行の生産物よりも30-50%も高いということがわかっています。また味もより良く、市場ではかなり高額となっています。

自然農法は37以上もの国で実践され、その数はさらに増えています。
自然農法はどの国でも使え、どの地域でも地域性を得ることができます。植物の栄養サイクルは国や気候によっても異なります。よって、観察し、地域に合わせることです。
この原則を徐々に応用し、栄養サイクル理論が植物のライフサイクルへの見通しを与えます。原則は同じままですが、自然農法はどこでも採用され、応用され、ローカライズすることができるのです。
農業生産者は自分たちの作物や動物が必要とするものを作ることができる、すなわち母として子に愛とご飯を与えるということなのです。

まとめ

私の感覚ではマレーシアでは自然農法というと日本の自然農法がマジョリティを獲得しているような気がします。
特にEM菌を使った自然農法。EM菌を使った農業資材を利用している人も多いようです。
しかしEM菌はいくら安いとは言われていても購入しなければならないので、肥料や資材も自家調達、配合するという韓国式自然農法の考え方には当てはまらないのです。同じ自然農法といえど全然違うなぁと感じます。
石油にしても肥料にしても購入しなければ調達できないものに依存してしまうと、今は安くてもいずれ価格が高騰した場合に経営が潰れてしまいます。
環境的にも経済的にもリスクマネジメント的にも韓国式自然農法の考え方は持続可能性がありますよね(╹◡╹)

韓国式自然農法のより具体的な実践方法は次回に続きます♪( ´θ`)ノ

参考
https://hawaiianparadisecoop.wordpress.com/2013/02/13/the-basics-of-korean-natural-farming-methods/
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Korean_natural_farming
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/韓国式自然農法