農業収支シミュレーションツール「生産予測」シートの使い方
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農業収支シミュレーションツール「生産予測」シートの使い方

こんにちは!Chihiroです(*・ω・)ノ

今回は、前回の記事にて紹介した農業収支シミュレーションツールの肝である、
「生産予測」シートの項目について解説します。

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農業を1から始めるというのは事業、言い換えるとビジネスを始めることと同義です。農業インターンや研修などで栽培の技術や知識は身に付きますが、誰も新規就農者に事業収支計画書の作り方なんて教えてくれません。そこで、今回は私が実際に作成したExcel版の農業収支シミュレーションツールを公開します。

「生産予測」シートでは
A列からR列までの薄緑色のセルに必要な情報を記入します。
各列左から順に解説します。
当記事を読みながら項目を埋めていくと、
サクッと営農プランが作れるようになっています。

最初は「生産予測」シートに
例としていくつかの品目が記入された状態になっていますが、
薄緑色のセル(A〜R列)の情報のみを削除してお使いください(*・ω・)ノ

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Contents

栽培品目と面積・植物数を決定する

A列: Si01:面積(㎡)

主に野菜の予定作付面積(㎡)を記入します。

B列: Si02:植物数

主に果樹の予定作付本数を記入します。
果樹をSi01でシミュレーションしても問題ないのですが、
私の場合は果樹を苗数で数えた方が都合が良かったので、
あえて分けるようにしました。

C列: 品目名

栽培する品目を記入します。
面積を途中で広げる場合は既存の品目と同じでも、項目を分けます。
例えば、ニンジンを1年目から10a、5年目からさらに10a分を拡張する場合、品目名にはニンジン(1)、ニンジン(5)というように2列に分けて記入します。

栽培したい品目の種苗に関する情報を調べる。

D列: 種苗単価(円)

種袋もしくは苗木の単価を記入します。
ネットで購入する場合は、送料も含めるようにしてください。

E列: 種数/袋(個)

種袋に入っている種の粒数を記入します。
種苗会社によっては内容量が粒数ではなく、mlで記載されていることがあります。
その場合は、以下のサイトを参考にして、該当品目の種の欄でmlから粒数に換算します。

タキイ種苗 野菜なんでも百科

例えば、ニラの場合、種袋の内容量が15mlであれば、粒数は2250になります。

F列: 発芽率

対象の種袋に記載されている発芽率を記入します。

G列: 株間(m)

各品目で目安とされている株間を記入します。
品目によっては、条数が決まっていたりするものもありますが、条数も株間と同じとしてみなします。

H列: 種数/箇所

1箇所に播く種の数を記入します。
例えば株間30cm毎に畝に空けた穴にそれぞれ3粒を播く場合は
3と記入します。

収量や栽培期間に関する情報を調べる。

I列: 収量単位

plant もしくは ㎡ のどちらかを選択します。
1つの苗から採れる収量を記入する場合はplant、
作付面積から収量を記入する場合は㎡を選択します。

J列: 収量(kg)

前列で指定した収量単位あたりの収量kgを記入します。

例えば、レモンが1本の木に果実が60個成る場合は、
plantを選択し、収量は0.12kg(レモン1個の平均重量)×60=7.2kgとなります。

調べ方は「品目名 収量 10a」等と検索すると出てきます。
なるべく自分の栽培地に近い都道府県の統計等から収量平均を調べると良いです。

K列: 収量指数

これは、前の項目の収量で記入した値に掛ける数字です。
どういうことかと言いますと、
統計で発表されている収量はほぼベテランの農家が
生産した場合の平均収量なので、
それと比べて自身がその平均収量の何%の収量を目標とするかを
設定します。
これはベテラン農家-新規就農者といった考え方だけでなく、
有機農法を行う場合にも当てはまります。
例えば、有機農法は慣行農法の66%程度の生産量しかないという
調査結果を元に判断するのであれば、
その場合は0.66と記入します。

こちらは売上に関わる数値なので、
「低め」に設定しておくことをおすすめします(`・ω・´)ゞ

N列: 収穫までに要する月数(month)

その品目が栽培開始から収穫までに要する月数を記入します。
種から収穫までの期間、苗木を購入した場合は、
その購入した時点から収穫まであと何か月を要するかを記入します。

O列: 収穫継続月数

トマトやオクラなど、1つの苗から少しずつ長期に渡って
生産される品目についてはその収穫期間(月数)を記入します。

P列: 生産寿命年数

生産寿命年数とはいわゆる経済寿命のことです。
1年生の野菜であれば1、多年草の野菜であれば2もしくは3、
20年まで生産可能な果樹の場合は20と記入します。

自分で栽培開始月と販売価格を決めてみる。

L列: 販売価格/kg(円)

1kgあたりの販売価格を記入します。
現バージョンでは、売上に応じて変動する販売手数料を
設定できないため、最終消費者ではなく
卸先への販売価格を記入します。

M列: 栽培開始年度

栽培を始める年度を記入します。
例えば、1年目からニンジンを栽培していて、
5年目から土地を拡張して
ニンジンをさらに10a栽培する場合は、
品目名にて1年目のニンジンと5年目からのニンジンを
それぞれニンジン(1)、ニンジン(5)などのように行を分け、
ニンジン(5)の栽培開始年度を5と
記入します。

Q列: 商品内容量/個包装(kg)

包装コストを算出するために、1包装あたり何kg分の生産物を入れるかを記入します。

R列: 包装単価(円)

袋やラベルなど、1つの包装にかかるコストを記入します。

S列以降は自動計算されるので、
自身で入力する必要はありません。
ここからはS列以降の項目について解説します。

シミュレーションのためのクッション項目

シミュレーション計算に使われる項目です。

S列: 収穫までに要する年数(year)

「N列: 収穫までに要する月数(month)」を元に、収穫までに要する年数を自動計算しています。

T列: 生産寿命月数(month)

生産寿命年数を月換算しています。

U列: 植物数/㎡

1㎡あたりの植物数(苗数)を自動計算しています。

V列: 栽培面積/種袋(㎡)

種袋1つあたりの栽培面積を算出します。
作付け面積に必要な種苗コストを算出するための項目です。

W列: 発芽率含む実栽培面積/種袋(㎡)

発芽率を考慮した種袋あたりの栽培面積を算出しています。

X列: 収量/㎡(kg)

「I列: 収量単位」が「plant」の場合の収量を
1㎡あたりの収量(kg)に換算しています。

@Plant @Term(収穫サイクル)項目

Y〜AA列にて1植物あたり、
収穫1サイクル(=term)あたりの数値を自動計算しています。

面積

1植物あたりの栽培面積を算出しています。
間引き後の数値です。

収量(kg)/term

1収穫サイクルあたりの収量を算出しています。

売上/term

1収穫サイクルあたりの売上を算出しています。

Si02(年1回収穫の果実)

「B列: Si02の植物数」の数値に基づいたシミュレーション結果です。
水色の項目です。

面積(㎡)

植物数を元に栽培面積を算出しています。

収量(kg)/term

1収穫サイクルあたりの収量を算出しています。

種コスト/term

1収穫サイクルあたりの種苗コストを算出しています。

包装数(個)

1収穫サイクルあたりの包装数を算出しています。

包装コスト/term

1収穫サイクルあたりの包装コストを算出しています。

売上/term

1収穫サイクルあたりの売上を算出しています。

売上/収穫1か月分

収穫期間が1か月以上の場合の1か月分の売上を算出しています。

売上発生年度

売上が発生する事業年度です。

利益(円)

品目別に見た利益です。

Si01(年0〜複数回収穫の野菜等)

「A列: Si02の面積(㎡)」の数値に基づいたシミュレーション結果です。

植物数

植物数(苗数)を算出しています。

必要種袋数

1収穫サイクルあたりの調達が必要な種袋数を算出しています。

種コスト/term

必要種袋数に基づいた1収穫サイクルあたりの種コストの合計です。

包装数(個)

1収穫サイクルあたりの包装数です。

包装コスト/term

1収穫サイクルあたりの包装数に基づいた包装コストの合計です。

収量(kg)/term

1収穫サイクルあたりの収量(kg)です。

利益/term

1収穫サイクルあたりの品目別に見た利益です。

売上(円)/term

1収穫サイクルあたりの売上です。

売上発生年度

売上が発生する事業年度です。

利益(円)/term

品目別に見た利益です。

まとめ

ツールに関する要望や機能追加リクエスト、
数式ミス、バグ等ありましたらコメントをいただけると嬉しいです(`・∀・´)

次回は残りの3つのシート、「売上予測」「経営費」「利益計画」について
解説していきます(*・ω・)ノ

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