マレーシアの食・農・環境に関わる認証制度、MyGAP(マイギャップ)とMyOrganic(マイオーガニック)の違い

マレーシアのスーパーで野菜どれ買おうかなと選んでいる時、こんなマークを見たことはありませんか?

今回はマレーシアの食・農・環境に関わる認証制度、MyGAP(マイギャップ)とmyOrganic(マイオーガニック)の違いについて調べてみました。

そもそもGAPとは?

GAPとはGood Agricultural Practicesの略語です。
GAPの言葉の定義は機関によっても様々です。
例えばFAO(国際連合食糧農業機関)の定義では、農業において環境、経済、社会的持続性があり、安全で品質の良い食および食以外の農産品を生産するための取り組みであるとしています。

MyGAP(マイギャップ)とは

MyGAPとはMalaysian Good Agricultural Practicesの略で2013年から始まったマレーシアのGAP認証制度です。

実はこのMyGAPが始まる前は、部門別に似たような認証制度がマレーシアにもありました。
農場実践体系のSALM、畜産実践体系のSALT、そして漁業実践体系のSPLAMです。
これら農業・畜産・漁業の3つの取り組み認証制度がまとまってリニューアルしたのがMyGAPという位置付けになっています。

MyGAPの取得状況

StarOnlineによると、2013年時点でMyGAPの取得農場はマレーシア国内全体で636、野菜農場全体のたった2%とのこと。
参考: https://www.thestar.com.my/news/nation/2013/11/17/meeting-global-standards/

2017年の政府資料によると、2013年からのMyGAP認証取得事業者は371あるようですが、、、減ったのかな?
参考: https://www.dof.gov.my/dof2/resources/user_37/Pendaftaran/Mygap.pdf

もしかしたらStar Onlineの方の数値はMyGAP導入以前の認証を取得していた事業体も含めて数えていたのかもしれません。

MyGAPの取得自体は義務でもなく無料であるため、マレーシア農産省も取得を推進しています。
認証基準自体はハードルの高いものではないのですが、認証取得のための監査や書類手続きといった事務作業に負担が大きいようですね。
これはGAP認証に限らず、認証取得には共通することですが、認証の基準に満たすために、農薬をいつどのくらい使ったなど、栽培工程に関わるあらゆることを記録として残さないといけないので、そうした手間が農業生産者の負担となっているようです。

ちなみにMyGAPを取得してからの有効期間は2年間です。

MyGAPとGlobalGAPの違い

マレーシアのMyGAPと国際的なGAP認証であるGlobalGAPを比較すると、MyGAPの方が制度的枠組みが弱く、市場機会も少ないと言われています。
もちろん国際基準の中には地域に合わないものもありますが、MyGAPの基準はGlobalGAPよりも緩いようです。

コンテンツ分析を通じて、MyGAPが弱い制度的枠組みと市場機会構造を提供することが判明しました。さらに、透明性と説明責任が欠けているため、その信頼性は疑わしいです。このような信頼性の問題が現地市場に直接的な影響を与えるかどうかは明らかではありませんが、持続可能な農産物は差別化されず、また保険料によって報われることもありません。 GlobalGAP標準は典型的なものであることが判明し、現地の持続可能性基準を支援する潜在的な改善が提案されています。

引用元: http://psasir.upm.edu.my/51976/

日本のGAP(JGAP)とGlobalGAPの違い

日本のGAP、いわゆるJGAPとGlobalGAPの違いについては以下のサイトがとても参考になりました。
http://www.fagap.or.jp/publication/content/fagap-con-4.html

上記のサイトによると、日本のGAP基準はGlobalGAPと比べると環境保全という観点があまり重要視されていないようす。

マレーシアでも日本でも、国独自のGAPとGlobalGAPを比較すると、国独自の方はよく言えば地域性を考慮して融通を利かせた、悪く言えば都合の悪い部分だけ修正したような基準になっているんですね。

MyOrganic

MyOrganicとは、有機農業を実践する農場、畜産、養殖部門を組み合わせたマレーシア農業省による有機認証制度です。

このMyOrganicにも実は前身があって、2003年から始まったSOM(Skim Organik Malaysia)という認証制度がありました。
このSOMに畜産と漁業要素を新しく含めたものがこのMyOrganicであり、2015年から始まりました。
このSOMのマークは今でも時々使われているのを見かけます。

2015年時点ではマレーシア国内のうちの1848ha、151もの事業者がMyOrganicの認証を取得しています。
MyOrganicも、認証取得してからの有効期間は2年間です

まとめ

記録をどこまで詳細に残すか、肥料の使用量はどのくらいなどの基準が知りたかったんですが、ネット上ではあまり詳しい情報が出てきませんでした(;ω;)
ある程度の基準はあるんでしょうが、おそらくアドバンテージや認証機関の裁量もあるのかなという気がしました。

適正な栽培管理、労働管理、環境配慮をしているという認証マークがMyGAP。
農薬や合成肥料などを使わない有機栽培をしているという認証マークがMyOrganic。

というのが私のざっくり理解です。
マレーシアで食材を買う際の参考になれば幸いです(๑˃̵ᴗ˂̵)

参考
http://www.fao.org/prods/gap/
https://www.thestar.com.my/news/nation/2013/11/17/meeting-global-standards/
https://www.dof.gov.my/dof2/resources/user_37/Pendaftaran/Mygap.pdf
http://myagri.com.my/2016/09/myorganic-pengusaha-sayuran/
http://www.jsm.gov.my/documents/10180/2475260/Final+Article+NSCP+on+myGAP+myOrganic.pdf/ead1c6e4-f5b0-4c56-959a-2959e09ae0a6
http://ap.fftc.agnet.org/ap_db.php?id=579
http://www.moa.gov.my/web/guest/som