マンゴスチンの皮でお茶淹れようかと思ったけど生物濃縮がちょっと気になって二の足踏んでるって話
スポンサーリンク

マンゴスチンの皮でお茶淹れようかと思ったけど生物濃縮がちょっと気になって二の足踏んでるって話

最近、マレーシアの気候が不安定で乾季・雨季に関係なく大雨が降ったり降らなかったりすることが多いのでフルーツの生産量も安定しなさそうな気配です….

マンゴスチンも例年に比べて花が咲いていない、少ないとかで収穫ができるかすら危うい…(´;ω;`)

だからといって諦めて休んでるわけにもいかないので最近はマンゴスチンジャムの商品開発のためにスーパーで売られているマンゴスチンを買ったりしています。

そこで最近悩んでいることがあります。
それは、残った皮をどうするか

農場でジャムを作っている時は、皮はコンポスト(堆肥)にしたり、燃やして炭にしたりして、割と有効活用できるんですよ。

けど、農場から遠く離れた都会のコンドミニアムでそんなことができるはずもなく….

ちなみにマレーシアで野菜やフルーツを買ったことがある人はわかると思いますが、基本的にフルーツはほとんど皮ごと量り売りです。ドリアンはよく皮を除いてパッキングされてたりもしますが。

もちろんマンゴスチンも皮ごとまるまる売られています。
そしてマンゴスチンは皮の比率もなかなかのもんです。

マンゴスチンの皮ってかなり栄養豊富なんですよ。
Durian Hunterでもいずれ記事として書くつもりでいますが、このマンゴスチンの果皮の栄養分は最近かなり注目されて来ています。

そんな価値のある皮をむげにホイホイ捨てるのもちょっと気が引けて、マンゴスチンの果皮でお茶でも淹れようかなと思ったんですが….どうしても生物濃縮が気になるんです。

今回はその生物濃縮のお話。

スポンサーリンク

Contents

生物濃縮とは

簡単に言うと、生物濃縮とは農薬に含まれる有害な化学物質が体内に蓄積され、健康被害が出るという問題。
農薬が直接的にでも間接的にでも果物にかかったら皮でお茶なんて淹れたくないなと感じたわけです(;´Д`)

特にマンゴスチンなんてヘタの周辺にアリや小さい虫がたくさんつきやすい果物ですから、どんな農薬がどれだけ使われているかなんてわかりません。

以下、Wikipediaより引用。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E7%89%A9%E6%BF%83%E7%B8%AE

生物濃縮(せいぶつのうしゅく)は、ある種の化学物質が生態系での食物連鎖を経て生物体内に濃縮されてゆく現象をいう。 生態濃縮、生体濃縮(せいたいのうしゅく)ともいう。 疎水性が高く、代謝を受けにくい化学物質は、尿などとして体外に排出される割合が低いために、生物体内の脂質中などに蓄積されていく傾向がある。

生物濃縮による環境被害は、レイチェル・カーソンが著書『沈黙の春』でDDTなどによる生物濃縮問題を論じたことで、よく知られるようになった。

私が生物濃縮を知ったのも、このレイチェル・カーソンの『沈黙の春』(Silent Spring)がきっかけでした。確か大学1年の基礎ゼミで読み合わせした課題図書だったと思います。

DDTとは、この『沈黙の春』でも大々的に取り上げられていますが、実際に人体に被害をもたらした有機塩素系化合物であり、殺虫剤として有名です。日本では40年以上前に使用禁止農薬として現在では販売されていませんが、発展途上国では今もマラリア対策として使われていることがあるそうです。

DDTは『沈黙の春』で取り上げられている農薬の1つにすぎません。
即効性のある農薬、防虫のためと謳われて使われる殺虫剤、利便性だけに着目されて使われている農薬は現在一体いくつあることでしょうか。

農薬の場合、水に溶けにくいことや分解しにくいことは、実際に農地に散布した場合にその効果が長く保てることから、優れた性質と考えられていた面がある。その最初の例であるDDTもこの性質を持っていたため、高次消費者に高濃度で蓄積する結果を招いた。つまり、人為的な廃棄物の中では微量であったものが、重要な影響を与えうる濃度にまで上昇する、というものである。

カーソンの指摘の後、様々な論争があったが、少なくとも農薬に関しては残留しにくいものをできるだけ少量を効果的に用いる、という方向に変換された。

残留しにくいものできるだけ少量効果的に用いる

この転換方向って、何もしないよりまし、という感じですね(´-`).。oO
残留しにくいものの基準は?「残留しない」じゃなくて「残留しにくい」ってことは100%残留しないものではないわけだし、少量でも生物濃縮されたらどんどん蓄積量が体内に増えていくわけだし…

生物濃縮で対象の物質濃度が高くなりがちな生き物は?

生物濃縮問題で被害が大きくなる生き物は食物連鎖における高次消費剤者です。

特定の化学物質を含んだ生物を多量に摂取する捕食者では、さらに体内での物質濃度が上昇する。食物連鎖の過程を繰り返すうち、上位捕食者ほど体内での対象化学物質濃度が上昇する。

草剤や殺虫剤などに含まれる人工的な化学物質が生物濃縮されて致命的な毒性を現すことがある。1949年、カリフォルニア州クリア湖でユスリカの駆除のためにDDD(ジクロロ-ジフェニル-ジクロロエタン)が散布された際、数年後にクビナガカイツブリが多く死亡した[1]。のちの調査により、湖水と比較して8万倍の濃度のDDDが水鳥に蓄積されていることが明らかになった[1]。

食物連鎖における高次消費者は、消化しきれなかった物質を蓄積した低次消費者を食べることで直接的に自身がその物質を摂取しなくても間接的にその物質を蓄積してしまうんですね。

そして、高次消費者の中でも特に哺乳類は生物濃縮の問題が深刻とされています。

海洋生態系の最高次生物であるクジラ類への生物濃縮はとくに深刻な場合がある[2]。北太平洋西部での調査ではスジイルカに残留するDDTおよびPCBの濃度が海水と比べてそれぞれ3700万倍・1300万倍も濃縮されていることが示された[2]。有明海のスナメリやアメリカ・地中海のハンドウイルカからも同様の化学物質の蓄積が確認されている[2]。クジラ類はアザラシと比べて出産や授乳によって母から子へ移行する化学物質の割合が高いことが指摘されており、クジラ類の寿命も長いことから、生物濃縮によるクジラ類の汚染は簡単には収束しないとされている[2]。

高次消費者の中でも哺乳類の子どもが一番生物濃縮の危険に大きく晒されるんです。
それってつまり、直接体内に残留しやすい化学物質を摂取していない人間の子どもたちも大きく影響する、ということです。

生物濃縮について考えること

DDTは実際にこうして沈黙の春という著書によってその生物濃縮の問題があるということが知られていますが、今実際にどの化学物質で生物濃縮が起きるかって人間が全て知り尽くしているわけではありません。
悪い農薬が使われた農産物を消費した後で人体に悪影響が出て初めて調査・研究がなされて悪質なものでしたって言われても遅いじゃないですか(;´Д`)
化学肥料だって微生物が死んで土壌の質が落ちてしまうほど強力な何かがあるわけなので、何かしらの化学物質が後々人間の体にも影響を及ぼしてくるかもしれませんよ?
農薬が使われているか使われていないか、というのはただスーパーに行って野菜を見ただけではほどんど判別できません。もちろんちゃんと表示してあることもありますが消費者が得られる情報は限られています。
生物濃縮問題を避けるために一番簡単な方法は自分たちの食べるものを生産してくれている農家さんを知り、選ぶことだと思います。
これは生物濃縮に限った話ではありませんが、どういった農法で農産物を作っているのか、その作り手の思いを知ることができれば自分の判断基準でこの野菜だったら買えるなとか、この人が栽培したフルーツだったら農薬も使われてないなとか、この農家さんからなら新鮮で旬なフルーツをいただけるなとかわかるわけです。

食べ物は体の一部と成る大切なエネルギー源です。
安いとか、見た目がキレイ、というのも大事ですが本当に質の良い食べ物を知って選んでいきたいですね(*´∀`)

私もすべてそうやって選べるわけではないので少しずつ、少しずつ…

農場ツアー[Happy Egg Hunting]参加者受付中です★

—————————-
農場ツアー「Happy Egg Hunting」in マレーシア
参加者受付中です♪

催行の案内はこちらから。
参加申込はこちら

—————————-

スポンサーリンク

シェアする

フォローする