赤ちゃんのうちからアレルギーを予防する習慣をニワトリの砂遊びに学ぶ
スポンサーリンク

赤ちゃんのうちからアレルギーを予防する習慣をニワトリの砂遊びに学ぶ

突然ですが、
ニワトリはどうやって自分の体をキレイにしているかご存知ですか?

例えば私たち人間は水、いわゆるお風呂やシャワーで体に付いた垢などの汚れを落とします。
ネコの場合は元々水を嫌う習性があるので、自分の体を舌で舐めることで毛並みを整え、体をキレイにします。

では羽毛で覆われたニワトリは?

ニワトリを飼っている人、養鶏生産者の方はご存知かもしれません。

実は砂遊び砂浴びをすることで自分の体をキレイにしているんです。

砂遊びと言えば、子どもはやたら砂遊び・泥んこ遊びが好きですよね。
私も小さい頃は公園の砂場で山を作ってトンネル開通させたり、
泥だんごのようなものを作って投げては壊して遊んでいました( ´∀`)

親としては砂埃を家の中に持ち込まれるとため息ものだったりするわけなんですがw
けど子どもは意味なんて考えずにひたすら遊んで、それが楽しいですよ。

ではなぜ子どもは砂遊びが好きなのか?
この本を読むと、一気に疑問が解消します。

スポンサーリンク

Contents

砂遊びでなぜ体がキレイになるのか?

まずはニワトリのケースで考えてみましょう。
なぜニワトリは砂遊びをするのでしょうか?

私はマレーシアの農場で養鶏の仕事を手伝ってきました。
そこで気付いたのは、にわとりは本来砂遊びが大好きな生き物ということ。
砂に自分の体を擦り付けるようにくるくる回って、
羽をバタバタと粉塵を上げて砂遊びをするのが大好きなのです。

実はニワトリはこの砂遊びによって
自身の体についた雑菌や寄生虫を落としたり窒息死させたりすると言われています。
さらに、砂や土に含まれる土壌菌を体にまとわせることで、免疫力をUPさせているのです。

これは子どもの砂遊びも同じです。
先に紹介した著書、「手を洗いすぎてはいけない」の著者である藤田さんは子どもの泥んこ遊びについてこう言及しています。

私は、以前沖縄にて、「泥んこあそびをしている子どもにはアレルギーが少なく、部屋でコンピュータゲームなどの“一人遊び”をしている子どもは、アレルギーになりやすい」ことを調査し、確認しました。

<中略>
土のなかには子どもの免疫力の向上に役立つチョイ悪菌はたくさんいます。腸内細菌の仲間たちもいっぱいいます。そうした菌に触れさせないと、免疫力はどんどん弱ってしまい、結果、アレルギーになりやすくなるのです。
しかも、大人がバッチイと感じる子どもの遊びは、子どもの心を豊かにし、脳の発達を助ける上でも役立ちます。

さらにいうと、菌は皮膚に触れるよりも腸内に入れることで免疫力UPに繋がるのです。

赤ちゃんが何でも口に入れるのはなぜ?

よく赤ちゃんって身の回りにあるものをなんでも口に入れようとしますよね?
お母さんの指だったり、床に落ちているおもちゃ、
猫や犬のしっぽや耳をハムッとくわえたりすることもw
赤ちゃんは本能的に何でも口の中に入れることによって、そこに付着している菌を腸内に取り込み免疫力をUPさせようとしているのです。

しかも、口に入れるという行動は免疫力だけでなくその子が今後アレルギーにかかるかどうかに大きく関係してきます。

例えば、ピーナッツバターを食べたことのなかった子が皮膚に塗りだくったらひどいピーナッツアレルギーを発症したのに対し、ピーナッツバターを早い段階で口から摂取していた子どもはアレルギーにかからなかったという話があります。

周囲にピーナッツがあるだけの状態だとアレルギー発症リスクは高まるのですが、早めに少しずつでも口からそのピーナッツを摂取することでアレルギー発症リスクは抑えることができるのです。
菌や細菌というと、汚い、病気を発症させるというような悪いイメージがありますよね?
けど実は悪い菌って多くないのです。

「善」か「悪」かでは語れない腸内細菌

腸内細菌の大多数は、善玉菌でも悪玉菌でもなく、日和見菌の仲間であったことです。

<中略>

腸内細菌の世界も人間界と同じく、「善」か「悪」か、だけで語ることはできなかったのです。腸内環境を整える上で、最大勢力である日和見菌もまた重大な存在となっています。

日和見菌とは、その名のとおり、形勢をうかがいながら、有利なほうにつく菌群のことです。善玉菌が優勢で体調のよいときには宿主にとってよい働きをし、悪玉菌が優勢で体調の悪いときには、宿主の健康に害をなすように働きます。

善玉菌が増えて働きが活性化すると体調が良くなり、悪玉菌が増殖すると病気を起こしやすくなることは、みなさんも聞いたことがあるでしょう。その現象は、善玉菌と悪玉菌の問題だけではなく、腸の最大勢力である日和見菌がどちらの味方をするかが、重要な問題だったのです。

腸内細菌は「善」か「悪」かでは語れない。
これは人間も同じですねw
周りの人の態度を見ながら優勢の方に味方し、そっちが劣勢になった途端に敵に味方する人、よくいますよねw

生態系においても同じことが言えます。
以前の記事でマンゴスチンやグアバの木に巣を作るツムギアリの紹介をしました。

基本的にツムギアリはアブラムシと共存関係にあります。
ツムギアリはアブラムシの出す甘露が好きで、アブラムシの天敵であるてんとう虫を追い払ってくれます。甘露が甘くないとアブラムシを食べちゃうんです。
要はツムギアリはアブラムシにとって、状況や見方次第で一概に良いとも悪いとも言えないのです。

免疫力を高める菌とは?

そこで大事になってくるのが、善玉菌と日和見菌の仲間を口から飲み込み、繁殖力を高めさせることです。

善玉菌の代表格である乳酸菌やビフィズス菌は、ヨーグルトに多くいることが広く知られています。ただ、ヨーグルトにいる菌は、約九割が胃酸で死に、腸まで届かないことも分かっています。善玉菌は、味噌ぬか漬けなど日本古来の発酵食品にも多くいます。しかも、植物性の善玉菌は、胃酸に強く、生きたまま腸に届きやすいという長所があります。

味噌やぬか漬け?

ぬか漬け?

ぬか漬け!!!(((o(*゚▽゚*)o)))

マレーシアにもぬか漬けありますよっ! サッ(*。・ω・)っ↓
酉家のぬか漬け

水道水は安全だが必ずしも体に良いとは限らない

私は酉家で1年くらいほぼ毎日ぬか床を混ぜてきました。
ぬか床は作る時に米ぬかに湯冷ましを混ぜます。
なぜ水道水をそのまま使わずに湯冷ましを使うかご存知ですか?
答えを言ってしまうと、水道水にはカルキ(次亜塩素酸カルシウム)が含まれているためです。
カルキとは簡単に言うと、塩素の一種です。
塩素って普段の生活では消毒や殺菌、お掃除にも使う、あの塩素です。
塩素は上水道の水を各家庭に届ける時に雑菌が繁殖しないようにするという目的で水道水に含まれています。
しかし、菌を殺す作用が強いのでぬか床にそのまま混ぜてしまうとぬかに棲む麹菌や乳酸菌が死んでしまうのです。
これ、実は農業でも同じことが言えるんですよ。
発酵や菌の働きを活かす自然農法を実践している農家さんの中には、水やりに上水道の水ではなく、地域の井戸水を使用している方もいらっしゃいます。

これは菌だけに限らず、湯冷ましを赤ちゃんに飲ませるのも同じ理由なのです。

日本は水道水の塩素注入量が極端に高くなっています。世界一清潔好きの国民の水は、世界一塩素を含む水なのです。
そうした塩素の注入量が多い水道水を毎日使い、口にしてしまうことも、日本人の町内最近や皮膚常在菌の多様性と数を減らしている一因となっていると考えられます。

外国では水道水を飲んではいけないなんてよくある話です。
比べて、日本は水道水は飲めると言われますよね。
しかしそれは裏を返せばそれだけ水を強力な塩素で殺菌処理しているということですよね。
確かに日本の水道水はそのまま飲めるほど安全です。
しかし、大人にとって安全でも、赤ちゃんや他の生き物にとって安全とは限りません。

本能で生きるということ

多くの人たちは、「大脳皮質を発達させた人の脳こそ、地球上で最高の作品」と思っているようです。たしかに人間は脳を大きくしたおかげでここまで繁栄できました。

しかし、脳だけで考えすぎているために、目に見えない微生物を恐れ、無菌社会をつくりあげようと懸命になり、自らの手で自分の免疫力を落として病気に苦しむような事態にも陥っています。そればかりでなく、自分が生存している地球自体を汚染し、存続不可能な状況に追い込んでいます。

そんな愚かな行動をとってしまう人間と昆虫を比べてみると、「小型・軽量・低コストの情報処理装置」である脳を備えた昆虫のほうが、地上の最高傑作ではないかとたびたび思うのです。現に、昆虫は地球上でもっとも繁栄している生物です。彼らは目に見えないものを恐れたり、理由もなく他者を傷つけることはしません。過去を食い足り、未来に不安を抱くこともなく、今ここを生きています。

この本によると、とある昆虫は一度身につけた脳をわざわざ捨てたという仮説があるそうです。

動くには相当重たかったんですかね。
物理的にも、生きていくという意味でも。
どの昆虫がわざわざ脳みそを捨てたかについては、本を読んでみてのお楽しみということで笑

まとめ

いやー、この「手を洗いすぎてはいけない」という著書。
いきすぎた清潔思考や常識を覆す内容です。
内容が一般の人にもわかりやすく書かれていてスラスラ読めてしまいました(๑˃̵ᴗ˂̵)

子どもの健康を守っていくのは親の責任です。
菌や免疫力について正しい知識を身につけていきましょう!